私はWeb制作の実案件をまだ受注していません。以前の記事タイトルは「最初の1件を取る方法」でしたが、受注経験のない私が成功法のように書くのは不自然です。

いま書けるのは、応募前に何を用意し、どの条件を曖昧にしないかという準備までです。このサイトを自主制作した経験と、実案件で事故を起こさないための確認項目を分けて整理します。

初案件は、受注することだけが目的ではありません。約束した範囲を納品し、相手のデータやアカウントを安全に返すところまでが仕事です。

応募する仕事を、自主制作と同じ範囲へ絞る

作ったことのない機能を、納期のある案件で初めて試すのは危険です。

1ページの静的サイトを作ったなら、最初は文章や画像の差し替え、小さなページ制作が候補になります。WordPressを触ったことがなければ、「WordPressサイトを一式作れます」とは書きません。

応募前に次を一文で書きます。

対応できる作業:
対応しない作業:
見せられる自主制作:
使える時間:
確認が必要な点:

想定例(架空):募集文から作業を読み取る

ここからは架空の募集です。

既存の店舗サイトで、営業時間とメニュー画像を更新したい。
スマートフォン表示も確認してほしい。

会社員のユウタさんが応募するとします。提案前に、サイトの仕組み、更新するページ数、画像の支給形式、公開権限、納期を確認します。

募集文にない予約フォームの改善やSEO対策まで、勝手に含めません。作業範囲を広げる提案をする場合は、別の見積もりとして分けます。

ユウタさんと募集は架空です。受注実績や報酬の例ではありません。

提案文は、相手の募集を読んだ証拠を残す

AIで同じ文章を大量に作ると、会社名だけを替えた提案になりがちです。

短くても、次の内容を入れます。

  1. 募集内容のどこに対応できるか
  2. 自主制作で行った似た作業
  3. 納品できる範囲
  4. 着手前に確認したい点
  5. 返信できる時間帯
営業時間とメニュー画像の更新に対応できます。
自主制作では、既存ページの文章・画像を差し替え、
スマートフォン幅でリンクと表示を確認しました。

応募前に、対象ページ数と現在の更新方法、画像の支給形式を確認したいです。

実務経験がない場合は、「自主制作」と書きます。AIを使うなら、誤字や読みづらさの確認までにとどめ、経験や対応範囲を勝手に増やしていないか読み直します。

見積もりには、作業外のことも書く

金額だけの見積もりでは、修正が増えたときに説明できません。

項目 決めること
対象 URL、ページ数、変更箇所
支給物 原稿、画像、ロゴ、アカウント
納品 ファイル、公開反映、操作説明
修正 回数、期限、追加料金
対応外 撮影、文章作成、保守など
支払い 金額、時期、方法

公開後の不具合対応を含めるなら、期間と対象を決めます。「何かあれば対応します」では終わりがありません。

ログイン情報をチャットへ貼らない

WordPressやサーバーを触る仕事では、権限の扱いが必要です。

  • 作業用アカウントを発行してもらう
  • 必要な権限だけ付けてもらう
  • パスワードを通常のチャットへ貼らない
  • 作業後にアカウントを削除または無効化する
  • 顧客データを自分の練習へ流用しない

AIへ相談するときも、顧客名、メールアドレス、管理URL、APIキーを消します。画面の画像に個人情報が写っていないか確認します。

納品前は、同じ順番で確認する

案件ごとに気分で確認すると、数字やリンクを見落とします。

[ ] 指定された文章と数字が合っている
[ ] 画像の権利と出典を確認した
[ ] すべてのリンクが開く
[ ] スマートフォンで読める
[ ] フォームの送信先が正しい
[ ] バックアップを取った
[ ] 納品後の更新担当を決めた

WordPress案件では、更新後に戻す手順も必要です。WordPressの更新・バックアップ確認表へ、ファイルとデータベースを分けた手順を載せています。

まだ受注していない段階で、準備できること

私はまず、このサイトをポートフォリオとして説明できるように直しています。次に、小さな対応範囲と見積もりのひな型を用意します。受注したら、提案数、返信、作業時間、修正回数を実際の数字で追記します。

自主制作の見せ方は、未経験者のWeb制作ポートフォリオへ。学習から応募までの全体は、AIを使ったWeb制作副業の実行手順で確認できます。