AIが書いた文章を人間らしく直すには、語尾を崩すより、書き手の動機と判断を戻すほうが効きました。私が公開記事を直したときも、最初に変えたのは言い回しではありません。「なぜそれをやったのか」が伝わる順番へ組み直しました。

きっかけは、2026年8月25日に「Codexでアフィリエイトサイトを作った記事」を読み返したことです。私は冒頭に腹が立ちました。

旧版は、「2026年8月22日、私はCodexに長い依頼文を渡しました」と始まっていました。日付と操作は書いてあるのに、なぜサイトを作ろうと思ったのかがありません。読者から見れば、知らない人が突然AIへ指示を出しただけです。

文法は間違っていません。見出しも整っています。それでも面白くなかった理由は、文章の中心に人がいなかったからでした。この失敗をきっかけに、サイト全体の執筆ルールを作り直しました。

なぜそんな書き出しになったのか

AIに「制作記録を書いて」と頼むと、日付や操作から始まることがあります。作業内容は整理されますが、本人がその行動を選んだ理由は、入力されていなければ補えません。

旧版では、次の情報が抜けていました。

  • 私は営業職の会社員で、Web制作は未経験だった
  • AIで普通の会社員が副業を形にできるのか確かめたかった
  • 答えを聞くだけではなく、公開と収益化まで試したかった

ここを飛ばして「Codexへ指示した」と書いたため、手順はあっても物語の入口がありませんでした。

直した記事は、Web未経験の会社員がCodexでアフィリエイトサイトを作った記録です。現在は、私の状況と確かめたかったことから始めています。

AI文章の冒頭は「状況、疑問、理由、行動」の順で直す

実践記事の冒頭では、次の4点を最初の3段落に置きます。

  1. 書き手はどんな状況にいたか
  2. 何が気になったのか
  3. なぜ、その方法を選んだのか
  4. 実際に何をしたのか

日付、ツール名、操作は4番目です。読者は操作そのものより、なぜその操作が必要だったのかを知って初めて、自分の状況と重ねられます。

AIの定型文は、禁止するだけでは直らない

「結論から言うと」「初心者にも分かりやすく解説します」「重要なのは」。こうした表現を削っても、代わりに別の定型文が増えるだけでは文章は良くなりません。

私は、抽象的な宣言を具体的な事実へ置き換えます。

修正前:この記事では、初心者にも分かりやすく詳しく解説します。

修正後:12か月契約で最初に払う金額と、翌年の更新額を分けて計算します。

後者なら、読者は記事で何を確認できるか分かります。「分かりやすく書く」と宣言する必要はありません。

改行は、スマートフォン向けに増やせばよいわけではない

一文ごとに空行を入れると、すべての主張が同じ強さで並びます。短文が続けば、演説のようなリズムにもなります。

同じ話題の文は一つの段落へまとめ、理由から具体例へ移る場所で改行します。読点を増やして長い文を延命せず、主語と述語が遠ければ二文へ分けます。

最後は公開画面をスマートフォン幅で読みます。編集画面では自然でも、狭い画面で同じ語尾や読点が連続して見えることがあるからです。

架空の人物は、想定例だと明記する

読者の予算や迷いを具体化するため、架空の人物を使うことはあります。ただし、実在の利用者や成功例のようには書きません。

想定例(架空)

会社員のサトシさんは、平日に30分、休日に2時間だけWeb制作を学べるとします。月5万円を目標にしていても、最初から5万円のサイト制作を請けるのは現実的ではありません。まず1ページの更新作業を練習し、使った時間を記録する、という判断例を作れます。

この人物は架空です。案件を受注した実績も、収益もありません。想定例の役割は、「条件がこうなら、選択はこう変わる」と読者が考える材料を作ることです。

未使用のサービスを架空人物に使わせ、操作感を褒める書き方はしません。料金や機能は公式情報を根拠にします。

体験、公式情報、推測を混ぜない

このサイトはエックスサーバーやmixhostを契約していません。デイトラも受講していません。そのため、管理画面の使いやすさ、表示速度、講師の対応を評価できません。

未使用サービスの記事では、その事実を冒頭に書きます。実際に確認した公式料金と契約条件、現在のサイトでそのサービスを選ばなかった理由を分けます。

AIは、もっともらしい感想を簡単に作れます。読みやすくても、根拠のない使用感を足せば、比較記事の判断材料として使えません。

Claudeの採点は、修正候補を探すために使う

このサイトでは、記事全文をClaudeへ渡して文章の直しどころを探したことがあります。エックスサーバーとmixhostの2年間の料金比較は、初回35点から修正後46点になりました。これは、AIの回答を公開する前の事実確認7ステップで触れている事例と同じものです。

採点は50点満点です。記事全文を渡し、動機と人物像が伝わるか、未経験の体験が混ざっていないか、説明の重複がないか、広告と内部リンクが本文の流れにつながっているかを見て、減点理由と修正案を出すよう頼みました。

点数が上がった理由は、言い回しを飾ったからではありません。契約していない事実、このサイトでは静的構成を選んだこと、表と本文の重複を削ったことを前へ出しました。

外部AIへレビューを頼むときも、記事全文を渡します。冒頭だけ、点数だけでは、人物像や前後の重複を確認できません。提案された感情や体験が事実にない場合は採用しません。

AI文章を人間らしくするために確認する7項目

現在は、記事を公開する前に次を確認します。

[ ] 最初の3段落で、行動した理由が分かる
[ ] レン、AI、公式情報のどれが主語か分かる
[ ] 未体験のことを感想として書いていない
[ ] 架空人物には「想定例」と明記した
[ ] 同じ結論を別の言葉で繰り返していない
[ ] 改行と句読点を公開画面で読んだ
[ ] 次の記事や広告へ移る理由が本文にある

文章を人間らしく見せるために、わざと誤字を入れる必要はありません。書き手が何を気にし、なぜ選び、どこまで分かったのかを残す。それでも説明できない段落は、削ったほうが自然です。

私は次の記事でも、まずこの7項目を読み、最後にAIの回答を公開する前の事実確認7ステップと照らします。文章を整えても、数字や体験が間違っていれば公開できないからです。

文章を直したあと、読者をどの記事へ案内するかは別に考えます。このサイトで内部リンクと収益記事を組み直した経緯は、23記事を書いても検索クリック0件だったときの収益導線の見直しに残しました。